縁と月日

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「陽ちゃん。どうなってるの?」 小声でそう言うと、こっそり圭くんを指差す。 高城さんからは聞いてないらしい。 「御心配かけましたけど、上手く行った感じで……」 「え? やっぱり? 良かったぁ。やっぱし、優しい人が良いよ。陽ちゃんに遊び人はダメ!」 え? こないだ一歌さんは、圭くんはかっこいいけど、遊んでるみたいだから、別の、清水さんみたいな人が良いよって言わなかった? 「一歌さん、圭くん、遊んでるって……」 「えー!? 圭くん、そうなの?」 「えっ?? いや、一歌さんがこないだ……」 「え?」 えええ?? 二人でお互いをクエスチョンマークで見つめてしまった。 「こないだ、一歌さんが、圭くんはかっこいいけど遊んでるっぽいから、別の人が良いよって言いませんでしたっけ?」 「え?違うよ。陽ちゃんが、海斗君が好きだって、言うから、止めときなって。川瀬くん、ずっと陽ちゃんの事、気にしてたみたいだったから、優しい川瀬くんのほうが良いよって」 「は? え? 気になってる人は昔、姉と付き合ってたって、言いませんでしたっけ?」 「うん。だから、海斗君じゃないの? ちょっと前にお姉さんと海斗君が夜、公園で喋ってたの見たから、てっきりあの二人なにかあるんだと……。え?なにぃ、川瀬くんなの? お姉さんの元彼って?」 そうですよぉと言おうとしたら、急に「ハイハイ、そこまでで」と圭くんが近くに来ていた。
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