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「「カンパーイ」」
周りの喧騒に負けないようにと5人の声が重なる。
流れに任せて頼んでもらったビールを流し込む。ジョッキの3分の1くらい飲んでテーブルに置くと大体みんな同じくらい飲んでそれぞれの出方を伺っている。
「それじゃ、私とせいくん以外は初対面だし自己紹介しよっか。」
私をこの合コンに誘ってきた夢が正面に座る男性に喋りかける。
「そうだね、とりあえずこっち側からするよ。」
せいくん、と呼ばれた男性は一つ頷くと両端に座る私と舞美に視線をやりながら簡単に自己紹介をする。
彼は平原正と言うらしく、名前の正を夢が「せい」と読み違えてから彼女だけはせいくんと呼んでいるとわざわざ教えてくれた。
今日の合コンはどうやら夢と平原くんの知り合い同士らしく、続けて挨拶するように促された隣の男性が小さく会釈をして喋り始める。
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