私は学校に潜む幽霊

「化け物」

今の私を呼ぶ名称。

あいからず女子の制服は可愛い。
私服で遊びにいくより、制服姿のまま遊んでたら彼らは喜んだ。
馬鹿だなって思いつつも、悪い気はしなかった。

イケメンが多い学校で通ってたけど、駄目だった。男としてみれなくなってた。言動が子供。好意を抱いてくれる彼らの必死なアピールに嫌悪感。形に残るものはないじゃん。夏美もガンガンモテるのに彼氏なんか要らないって。
理由はほぼ一緒だったから嬉しかった。
けど、夏美は自分のやりたい事が楽しいからって‥。
私にはそれがなかった。

どうしてかな、号泣する家族、喧嘩して家を出て行ったお姉ちゃんの剣幕ははっきりと見えたのに。裸眼で２あった視力が死んじゃって悪くなったのかな。全体がぼんやりとしか見えないの。

日中もいるんだよ。
校門の横で夏美を探しているの。
生前、日が眩しくて、焼けたくないからって日光は避けてけど。
薄暗い時の方がまだましに視界が広がる。
夏美は遅くまで部活してたから辛抱強く待っているの。

あっちこっち行って探しているの。