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「っでっででたー」
担任だった亮介。
線の細い時代を象徴する弱小男が私を見て呼ぶ名称。
同じ25歳の男とは思えない。青春学園物語から抜け出せない説得力に欠ける男。亮介って名指しで呼ばれる事を親しまれているって勘違いしている。
授業も看護師の彼女の話を持ちかけられると面倒臭そうにしながらも聞いてもいない事をベラベラと喋って生徒の思惑通り授業は終わる。プププッ。
別れたらしい。私が原因。初担任でショックが大きすぎた。優しい看護師だったらしいけど、彼女さんの方が激務。亮介は自分の不幸を理解してくれないと喚き散らし八つ当たりして関係がギクシャクしちゃったんだって。
かまってちゃんの亮介のことだからと思って気さくに会いにいくと腰抜かす。
「はあっ?」って
「なんなのマジで」って思った。
しかも2回も3回も、芸がないな〜。そりゃ彼女さん愛想つかすよ。
亮介には興味ないけど、夏美の事をよく知っているからさ。
でも、不思議。亮介が来る前に加瀬やら、多田野やら面倒な教師がいたのになーにもリアクションしないんだから。あいつら精魂ない詰め込み教育のやっつけ仕事連中だったからな〜。何事にも無関心、自分には関係ございません性格は変わんないか。
亮介の青白い顔は今も変わんないな。何食べたらあんなに不健康な体つきになれるんだろう。
まるで幽霊みたいw。
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