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さんざんな日
私は子供が小学校に上がるまでは専業主婦でいようと決めていたのでその日も、怪獣退治と呼ばれた子供たちの食事作りをしていた。
大抵15時位から下ごしらえをして、子供は遅くても公園から17時には帰ってくるので、それからすぐにお風呂。そして、夕ご飯。小さいときは特に我慢ができないので、元夫が帰ってくるのを待つことはなかった。
元夫に合わせて食事をさせようと思うと、その時間におやつでごまかすことになる。おやつでごまかしてしまうと肝心の夕食の頃には眠くなって、結局まともにご飯を食べないで眠ってしまうので、下の子が小学校2年くらいまでは待たせずに食べさせていた。
その日の夕ご飯は唐揚げだった。ニンニクのしょうゆ漬けを作ってあるので、その醤油に鶏肉を漬け込んでおく。30分ほどたったら、片栗粉をビニール袋に入れて、鶏肉を入れ少し袋を膨らませる。袋の口を軽くねじり、膨らんだ袋を軽く振るとまんべんなく片栗粉がつく。
毎回これで、失敗したことがないのに、その日は空気を入れすぎたか、強く振りすぎたのか分からないが突然
「パーン」
といって、袋が破裂した。
一瞬頭が真っ白になった。目の前も真っ白になったが・・・・
大惨事である。キッチンの床に片栗粉と肉がばらまかれている。それもかなりの広範囲だった。
しばらく固まっていた。しかし、とにかく片付けなければいけない。
お肉はもったいないのでしっかり水洗いして、もう一度醤油に付け込んだ。
漬け込み時間の間に床の掃除をした。
そして、立ち上がろうとシンクに手をかけたとき、何と水切り籠に手をかけてしまい、水切り籠に入っていたものが、今度は頭の上に落ちてきた。
あまりのことに立ち上がることもできなかった。
しかし、それも黙っていても片付かないので水切り籠を床に下ろして座り込んだまま一旦全部かごに入れた。
そして、やっと立ち上がり、全部を洗いなおした。
息子二人もまだ帰宅していなかったので、一人の時の出来事で、誰とも共有できないのもストレスだった。でも、見られていたらなおさらストレスだったかもしれない。
まだ、何となく粉っぽい床に立ちながらサラダとお味噌汁を作って、何事もなかったように子供に夕ご飯を食べさせた。
翌日、ガンガンに掃除機をかけたのは勿論である。
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