《終章》新しいセカイへ

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《終章》新しいセカイへ

戦いが終わり詠が眠っている。その傍らで銀次がベットにもたれかかるようにして眠っていた。 銀次より先に詠が目を覚ました。 しばらく銀次の顔を眺めていると、銀次も目を覚ました。 二人の視線が重なる。 「「おはよう。」」 と同時に言った。思わず二人とも笑みがこぼれる。 (今貴方に伝えたい言葉は・・・) 「ありがとう、銀次君。私の[セカイ]を救ってくれて。それと銀次君が居たから私は《言之葉詠》として存在していいんだって思えたの。だから・・・っ」 詠が言葉に詰まる。銀次はそっと詠の頭を撫でながら、こう言った。 「どういたしまして。実は、オレもずっと孤独だった。でも、キミと出会ってオレの[セカイ]は変わった。君の優しさと笑顔に救われたんだ。だから改めて言うね。ありがとう、詠。」 (やっぱり銀次君は、私の気持ちをちゃんと理解してくれている。だから、私も伝えないと。) 「ねぇ、銀次君?」 「どうした?」 「好き。あなたのことを心から尊敬しています。」 突然の告白に銀次は驚いて言葉が出てこない。 詠は穏やかな笑みを浮かべながら、 「今まではひとりぼっちの[セカイ]でこれからもずっとそうなんだと思ってた。でも、銀次君と出会って変わった。人と気持ちを通い合わせることの大切さを初めて知ったの。それと、人を心から好きになるって気持ちも。だから・・・。」 詠の目に再び涙が浮かぶ。それを優しく包みこむように銀次は詠を抱き寄せた。 「オレも詠のことが好きで、心から尊敬している。だから、これからは、補い合いながら2人で新しい[セカイ]を作っていこう。」 「うん・・・。」 「全力で詠と[セカイ]を守る。」 「私も銀次君との新しい[セカイ]大切に守っていくからね。」 2人は改めて互いの気持ちを確認した。 そして、新しい[セカイ]の始まりを告げるように朝日が2人を照らしていた。 ❬終❭
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