運命

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学校の帰り習い事であるピアノのレッスンも終えて帰ろうとした矢先目の前にコンビニを見つける。迎えの車がもう少しかかるらしく待ち時間が少しだけある。 『…っ』 だからちょっとだけ。立ちながら物を食べるだなんてお行儀が悪いのは100も承知だ。然し普段なら中々有りつけないご馳走を見逃す訳にもいかない。 ご機嫌になりながらコンビニから出てお目当てのスイーツを口に運ぼうとしな矢先の事だった。かぶりつくよりも早く誰かに肩を掴まれた。 『…あの?』 誰だろうか。首を傾げていれば男達はニヤニヤしている。鼻の伸びた顔に俺が不思議そうに首を傾げると1人の男が口を開いた。 「オネーサン一人?」 『え、いや…』 俺男なんだけど…。 確かに幼少期から女の子に間違えられる事は多かった。でも今は私服でメンズの服を着ているのに何故。 まあ中にはメンズの服を着る女性もいるけれど俺はちゃんと男だしそもそも‪α‬なんだけど。慌てて男たちに訂正しようとするも男達は何やら誰が先かで口論し始めている。
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