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「怠けたつもりなんてないもん! 卑怯なこともしてない!」
叫ぶ。
「休んでる間も勉強してたし、理由だって病気だったからだよ!」
泣く。
「なのに、卑怯だとか、怠けてるとか、なんで言われなきゃいけないの……」
声が、枯れそうなほど。涙が、枯れそうなほど。
「 私の気持ちなんて、誰にもわかんないよ!! 」
──叫んで、優那はカバンを引っ掴んでお弁当を仕舞い、森の中のヒミツの場所を抜けて走った。あなただけは、わかってくれると思ったのに。優那は、涙がとまらなくなった。もう、居場所が本当になくなってしまったのだ。自分が何をしたというのだ。自分が、人に疎まれるようなことをした覚えなどないのに、疎まれていて、わけがわからなかった。
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