1

7/23
前へ
/205ページ
次へ
ボスと無言で企業の出入口から出て、エレベーターを使い1階まで降りた。 駐車場までも無言で歩き、2人で無言のまま車に乗り込む。 ボスの運転で、車を数分走らせ・・・ 車を走らせ・・・ 車を、走らせて・・・ 「・・・っお前!!! ああいう面白い所、毎回どうやって増やしてるんだよ!!」 ボスが大きな声で、大笑いを始めた。 「大きな企業になると、基本的には人事部の人達としか会わないので!! 社長や専務があんな感じだって知らなかったです・・・っ!!」 そう答えながら、私も笑う。 「ボス、何を言い出すのかと思ったら、ボスこそ面白過ぎて!!!」 「お前、よく上手く反応したな!!」 「ああいうのを攻略するのも、面白いですから!!」 ボスがまた大笑いしながら、私にスマホを渡してきた。 「ヒヤリングした要件に合う女、数人ピックアップしとけ。 後で連絡しておく。」 「自分のセフレを紹介するとか、あり得ないですよね!!」 「そっちのスマホは違う女。 男を紹介して欲しい女達。 セフレはノリの良い女で、身体の具合の良い女限定。」 「ボスが考えることは、1プレーヤーには理解出来ませんね。」 そう答えながら、ボスのスマホから女の子達・・・“キャラ”を数人設定していく。 専務という“ゲーム”のクリアを目指す、“キャラ”の設定を。 「良さそうなキャラ、ガンガン入ってますね。 ガンガン紹介していっちゃいましょう!」 運転席で大笑いしているボスを見ながら、言う。 「ゲームをクリア出来た瞬間を、また感じたいですからね!!」
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

437人が本棚に入れています
本棚に追加