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『はぁ……』 どうやら、私の中のモヤモヤは、仕事のせい ばかりではないらしい。 そして、あのうるさい主婦集団のせいでも なかった。 祐介の様子が最近、おかしい。 妙によそよそしい。 慣れない職場で、心身ともに疲れている せいもあるとは思うけど、なにか違う。 何より気になるのが、異動先の支店に 祐介が、真理子と付き合う前に付き合っていた彼女がいることだ。 とっくの昔に別れているし、 彼女ももう結婚しているだろうから、 杞憂に過ぎないのはわかっているのだが、 もやもやする。 そのせいか、最近、常にイライラしている。 更年期にはまだ早いのではないか。 今までの私なら、周りがいくら騒いでいても 『楽しそうね』と微笑ましく感じ、 気にせず自分の時間を楽しめていたのに。 こんな刺々しい自分が嫌だった。 私は気を取り直し、メニューを開いた。 なにか甘いものでも食べようかな ここの自家製レアチーズケーキは、 とても美味しい。 珈琲も飲み終わってしまったし、 私はケーキセットを頼んだ。 そして少し元気を取り戻して、 窓の外を行き交う人々を眺めた。
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