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ある日から、僕はみんなに無視されるようになった。友達にもそして、家族にも。夏休みが終わった学校の日から…。
だが、一人だけ僕の事を無視せず話を聞いてくれる先輩がいた。先輩はとても賢くて僕にとっての憧れの存在である。友達に無視されようがみんなに無視されようが先輩が話を聞いてくれるのなら僕はそれでいいと思った。
けれど、家族に無視されているせいで夕食は僕だけの分はなかった。まあ、みんなが寝た後こっそり適当に何か食べているからそれでも構わないけど。友達も僕を無視して外でサッカーやドッジボールをしている。無視というよりかは誰も僕の事が見えていないのでは…?
なのである日思い切って先輩に相談してみることにした。
「先輩!一つ相談があるんですけど…」
「あら、なあに?何でも相談にのるわ」
先輩は優しく微笑んだ。そして、僕は言った。
「あの、僕、夏休みが終わった日からずっと家族やクラスのみんなに無視されてるのですが…、僕が大声で叫んでも無視するし、先生も聞いてくれないし…、だから相談できるのは先輩だけだと思って…」
先輩は少しの間黙っていた。
そして、先輩はこう言ったのだ。
「だってあなた、あの日、夏休みが終わる日に交通事故で亡くなったじゃない。みんなから見えないのは当然よ」
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