はじまり

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イタ電が止まったのには理由がありました。 矛先が次男の父親Mに変わったんです。 Mが言うには、イタ電の相手はこう言ったそうです。 謎「私ちゃんは本当は俺のことが好きなんだ。 お前と一緒にいるのは可哀想な奴だから同情しているだけだから早く別れろ!」ってね。 そんなのが毎日何回もかかってきてたそうです。 その内、Mもそうなのか?って思ったのか 私に確認してくるようになりました。 いやいやいやいや、同情で結婚したり、その人の子供産んだりしませんから! 聞いてくるお前もどーよ! 私もMも疑心暗鬼というか自分ら以外の人間をどんどん疑ってかかるようになってました。 飲み屋のお客さんでも怪しい人がいないかとか、Mの会社に入ってきた新しいやつが怪しい気がする!とかホントにみんなを疑ってみてましたが 結局誰かわからず、嫌がらせの電話はずっと続いていました。 でも、電話だけだったこの時はただのはじまりだったんだなぁってこの後わかります。 うちに来る人。 友達、同僚、親から運送屋さんまで全部バレてます。 電話してきてそれを言ってくるんです。 ある日の嫌がらせ電話で私の携帯料金が随分高いねって言われたんだって。 はーいーー?? なぜにわかる?! 指輪なくしたよね?あったよ! って、どこにだよ! どこで誰に見られてるか分からない。 後ろを普通に歩いている人すら疑う。 もうこれでストーカーって言うんだ、これは!ってやっと気付きましたよ←おそっ! ある日の昼間うちに来た母親がびっくりするほど大きな声で 家の中に入ってきました! ねー!これ!!! って言いながら見せてきたのは私がなくした指輪…… どこにあったの? ドアノブに乗っかってたよ? え……は?…… どゆこと? この時はなんか上手く言えないけど固まってしまったというか、指輪から目が離せず でも身動きも喋ることも出来ず、怖くて怖くて指輪を母親から受け取ることすら出来ませんでした。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 電話料金を知っている。 なくした指輪があったって言っていた。 このふたつでわかること。 それはうちのゴミを漁ったってこと。 ちょっと、ほんと待ってや! なんなの! 怖さの次に怒りが込み上げて発狂しそうになりました。 子供になんかあったらどうしよう。 後ろから刺されたらどうしよう。 1人で買い物行って大丈夫? 色んなことが頭を過ぎりました。 でも待てよ? これさ、お店のお客さんじゃなくね? だって、なんで私の名前知ってるの? お店では源氏名ですから! え、でもさ、つけられたとしたら? えーーー! もうほんとにわかんない!!! 頭掻きむしるってこれ。
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