1180人が本棚に入れています
本棚に追加
「それは、友達?」
「えっと……うん」
今詳しく話す必要はないし、友達っていう説明で合ってるよな?
すると恭司は、パッと笑顔になりーー。
「そっか、俺以外にも友達出来たんだな! 良かった、七生の良さを分かってくれる人がちゃんと身近にいるみたいで!」
「恭司……。うん、ありがとな」
「少し寂しいけどな。七生が困った時、いつも俺だけを頼ってくれるの、嬉しかったし」
「そんな……」
こんなこと言ってくれるなんて、恭司は昔から本当に良い奴だ。恭司がいてくれたから、母と離れて東京に来られて……そして今の仕事が出来ている。
「なあ。その友達が来るまで、ここ座ってもいいか? 俺、もう会計も済ませて帰るとこだったから」
「うん」と俺が頷くと、恭司は向かい側の席へと座った。
最初のコメントを投稿しよう!