1177人が本棚に入れています
本棚に追加
城矢からもらった紙袋を開けると、見た目からお洒落で美味そうなパンが三種類、入っていた。
せっかくだし給湯室でコーヒー淹れてこようかな……などと考えていると、城矢が俺の背後からパソコンの画面をひょこっと覗き込む。
「これ、今ナナちゃんが担当してる案件だよね?」
「え? あ、うん……」
「凄いいいね! ここの色遣いとか、パッと見て惹かれるし!」
「……」
……褒められて嬉しくないわけじゃない。
だけど、俺より明らかに優秀な城矢に言われても、何だか素直に喜べなかった……。
俺は捻くれているのだろうか。
〝どうせ城矢だったらもっと良いデザインが作れるんだろ〟なんて……心の中で悪態をついてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!