お手!

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とは言え、コミュ障の俺はやはり上手く話せずにオロオロとしてばかり……。 「玲にはさっき、メッセージで事情を伝えておいたから、もう帰ってくるはずよ」 凛さんが明るい口調でそう言ってくれた直後、リビングの扉が外から開いた。 「ナナちゃん!」 「し、城矢!」 城矢の帰宅に安心し、思わずその場で立ち上がってしまう。 城矢は、すぐさま俺の隣へ駆け寄ってくれた。 「ナナちゃん、一人にしちゃってごめんね! 瑠璃(るり)がついてくるから、俺も上手く誤魔化せなくて……!」 「え〜、私のせい?」 瑠璃と呼ばれた、さっき城矢と一緒に出掛けていったお姉さんが不服そうに口を尖らす。 そんな瑠璃さんも、俺に対してはにっこりと微笑み、「七生君、お菓子いっぱい食べてね〜」と言って、コンビニで買ってきたらしいお菓子をテーブルの上に綺麗に並べていった。 そして……。 「子供達、みんなお昼寝したよー」 三人目のお姉さんもリビングへやって来て、瑠璃さんの隣のソファに腰掛ける。城矢のお父さんは仕事で不在らしいが、城矢ファミリーに囲まれ、改めて緊張する……。
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