お手!

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「そう、だったんだ……」 「玲ったら、仲間外れにされたら泣いてもいいところを、無理していつも笑ってるから、それが逆に不安だったのよ」 「泣いて落ち込んでるより、笑って気にしないフリしてた方が、いじめもすぐに収まると思ったんだよ。それが正しかったのかは分からないけど、そのうち仲の良い友達も出来たし」 お母さんからの指摘に、城矢はやっぱり笑顔でそう返した。 城矢にそんな過去があったなんて、全く予想していなかった。 城矢はいつだって明るくて人懐っこくてコミュ力が高くて……城矢は昔から人間関係に困ったことなんかないんだろうって、勝手に思ってた。
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