お手!

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「ポメになっちゃうくらいに緊張してたもんね。でも、ちゃんと話せてたよ? 特に最後の方は」 「そ、それは、お母さんとお姉さん達が話しやすい人達だったから……」 それに、俺が話しやすいように気を遣ってくれていた。俺はその空気に甘えていただけだ。 でも……楽しかった。 「お風呂入りたいな……」 楽しかったのは本当だが、たくさん冷や汗を掻いたし、疲れは確かに溜まっている。早く家に帰って浴槽にお湯を溜めてゆっくり浸かりたい。 「はは。じゃあ早く帰ろうね」 「うん。……あのさ、城矢」 「ん?」 「……今日は、本当にありがとな」
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