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昨夜、あの後大丈夫だったか気にしてくれているのだろう。メッセージもくれていたのに、俺は返信をしていなかった……。
「おはよう、城矢。昨日はごめんな……」
「ううん、全然。……あの後、お母さん大丈夫だった?」
「ああ、大丈夫! 少し話した後、すぐホテルに行ったから」
母がすぐにホテルに行ったのは本当だ。城矢に嘘は吐きたくないが、家庭の問題を恋人にどこまで話すべきか、よく分からなかった。
それに……
両親の離婚の原因が俺にあったことを知って落ち込んでる、なんて……
他の人にならともかく、城矢に知られるのは怖かった。
だから、いつも通り振る舞おうと決めた。もし自分だけではどうにも出来なくなったら、その時は城矢に甘えさせてもらいたい。
ギリギリまでは、自分で考えよう。
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