内気なポメガは、ハイスペ同期に溺愛される

わん

え？と聞き返すよりも先に、城矢はポメ化した俺の身体をひょいっと抱き上げ、そのまま優しく、優しく撫でてくる。

「あっ、ちょ、城矢……っ、撫でるのは待って……っ」

「あ、くすぐったい？」

「そ、そうじゃないんだけど……っ」

ポメ化した身体が人間の姿に戻る条件はーーこの様子だと城矢は知らないようだがーー

優しく撫でられ、疲れが癒やされたり心が満たされたりすることなのだ。

「……っ」

再び、身体が弾けるような感覚に襲われた。

人間の姿に戻ったのだ。

身体が元の人間の姿に戻ったのは良かったが……さっきポメ化した時、それまで着ていた衣服は床に散らばった。つまり、ポメラニアンから人間の姿に戻った時は、全裸。

今の俺は、全裸の状態で城矢に抱き締められている状態だ。

「っ、わーーー‼︎」

俺は恥ずかしさのあまり大きな声を上げ、慌てて衣服を掻き集めると、着替えるために隣の応接室に駆け込んで扉を閉めたのだったーー。