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俺がお礼を告げると、城矢も笑ってくれた。
そして……優しくそっと、唇を重ねられる。
城矢とのキス……付き合い始めてからもう何度もしているのに、未だにドキドキしてしまう……。
ーーでも今だけは不思議と、ドキドキだけではなく安心感もあった。
「帰ろうか」
唇を離した城矢が、微笑みながらそう言う。
俺も頷き、二人でブランコを降りた。
「……この後、うち来る?」
城矢の足が駅の方向に向いている気がしたのでそう尋ねると、城矢はその場にピタッと立ち止まり、俺に振り返る。
「え、いいの?」
「よ、用事があるって言ったのは嘘だし……俺は別にいいよ……」
「じゃあ行く! 嬉しい!」
「お、おう」
……城矢って本当、表情と言葉がいつもストレート。俺も見習いたい。
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