くーん

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そんな俺達の様子を見た沢田さんは、城矢の方を見ると、にっこりと笑ってこう言った。 「じゃあ城矢君。甲斐君のこと、飲み会にしっかり誘っておいてね。よろしくー」 「了解でーす」 りょ、了解すんな! 俺の心の中のツッコミと同時に、沢田さんは自分のデスクへと戻っていった。 「そういうわけだからさ、今日はナナちゃんも飲み会行こうね」 勝手に話を進めていく城矢に、俺は「い、行かないって……!」と、何とか意思表示する。流される前に、きちんと断らなければ……! 「えー、何で?」  「そ、そういう場に参加しても、上手く話せないし……」 「上手く話す必要なんてないじゃん。俺、ナナちゃんがつまらなくならないよう、ずっと隣にいるし」 「い、いや、俺にそんな気を遣わなくていいって。第一、それじゃ城矢だって楽しめないだろ」
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