くーん

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「そんなことないよ、ナナちゃんが隣にいてくれるだけで嬉しいし。それに、沢田さんだってナナちゃんに来てほしいって思ってると思うよ? じゃなきゃ、俺に〝誘っておいてね〟なんて念押しで言わないでしょ」 「う、うーん?」 そうなのかな。自分じゃよく分からない……。 「じゃあさ、一次会で切り上げて、俺の家で飲み直そうよ。それならまだ良くない?」 「え? でも、切り上げるなんて……」 「いいのいいの。ナナちゃんは知らないかもだけど、いつも二次会行くぞって盛り上がるのは沢田さんだけだから〜。俺と山村さんがそれに付き合う感じ」 「へ、へえ……」 それはそれで沢田さんに悪いような……とは思ったものの、何だか楽しそうな城矢の顔を見ていたら、 「……じゃあ、今日は俺も参加で……」 気付いたらそう答えていたから、自分でも驚いた。
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