内気なポメガは、ハイスペ同期に溺愛される

くーん

そんな俺に、城矢は続ける。

「変な言い方してごめんね。でも本当に、性別とかポメガとか関係ないくらい、ナナちゃんが好きなんだよ」

そう話す城矢に、俺は正面から優しく抱き締められる。

「……うん」

……俺自身の気持ちは、自分でもまだよく分からない。今まで人とかかわることすら避けていたから、恋なんて一度もしたことがない……。

だけど今は……凄く嬉しい。

「……ありがとう、城矢」

俺は城矢の背中を、ギュッと抱き締め返した。

「……返事、少し時間くれるか？」

「うん、もちろん」

城矢の体温、凄く心地良いな……。