もふもふ

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「ナナちゃん、本当に一人で大丈夫?」 玄関先で、城矢が心配そうに何度もそう聞いてくれる。 城矢は『看病する』と申し出てくれたのだが、俺はそれを断った。 こんなに心配してくれているのはもちろん凄く嬉しいのだがーー〝この症状〟に城矢を付き合わせるわけにはいかなかった。 「大丈夫……。持病みたいなものだから、寝てれば治る……」 「持病? そう言えばナナちゃん、たまに仕事休む日あるよね。病院とか行かなくて平気?」 大丈夫、とひたすら繰り返す俺。 城矢は、 「分かった。でも、何かあればすぐに連絡してね? 体調が悪化して変身しちゃうかもしれないし」と言ってくれた。
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