落ちてきた数字

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 僕は数字確保に失敗してしまったが、外にいた人たちは、さぞや大量のスコア獲得が出来たことだろうと恨みがましく思いながら、何かニュースになっていないかとテレビをつける。  すると、昨日のニュースキャスターが危機感を感じさせる早口でニュース原稿を読んでいた。画面が中継へと切り替わり、昨日の広場を映し出す。  昨日見たように広場にはテントが張られ、至る所にゴミが散らばっている。どれだけ騒いだのかと呆れながら画面を見ているとふと違和感を覚えた。  人が誰もいない。  しんと静まり返った広場に響くのは、状況を伝えるアナウンサーの声のみ。 「昨日はあれだけ居た人影が、今は全く見当たりません。皆さんは一体どこへ行ってしまったのでしょうか?」  その時、速報を知らせるアラームが鳴り、テレビ画面上部にテロップが流れた。 『行方不明者多数。行方不明になっているのは高スコア保持者ばかりか』  続いて別の速報が流れる。 『数字研究チーム、全員が忽然と姿を消す。消息不明』  途端に汗が噴き出した。  やはり、数字は得体の知れないものだったのではないか。  昨日の数字の大群を思い出す。  あの時、アレらは意志を持って動いていなかっただろうか。  噴き出した汗が、背中をツゥっと垂れていった。
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