魔法石の顕現

6/6

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
何とか上半身を起こして、体温計を取ることができた。 寝たまま計った。 35度7分 体温は平熱だったので、少しほっとした。 血圧計も何とか取ることができて、寝たまま計った。 正常値、少し低いくらいだ。 胸の痛みは、鈍痛程度になっていた。 気持ち悪さは、まだ続いているが、吐くほどではない。 目を閉じて、毛布をかぶった。 朝方4時だった。 いきなりの吐き気襲来。 壁に手をつきながら、何とかトイレに向かう。 グァァアーーーー 魔王召喚の声が出た。 すでに胃液しかでないが、おしっこは腹圧で出てしまう。 便器にもたれかかるように、うつぶせになり、次の胃がせりあがってくる瞬間を待つ。 がぁぁぁーーー、ゴォオーー 苦しさで、目じりから涙が流れる。 ううううううーーー 自分でも信じられないくらい大声で、うめいていた。 しばらくして胃液すら、出なくて、えずく状態になった。 便器を抱え込むように座っていると、ようやっと吐き気が収まった。 トイレットペーパーで、おしっこで濡れた床を、座り込んで拭く。 パンツをはいていないので、足の裏をペーパーで、何とかふき取った。 それから、立ち上がる気力がないので、這いながら居間に戻った。 毛布をかぶり、目を閉じた。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加