顕現・2日目

1/3

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ

顕現・2日目

<顕現・2日目> 次に目を開けると朝5時だった。 吐き気は収まり、多少の気持ち悪さ、腹部の膨満感が残っていた。 胸の痛みは、だいぶ治まっていた。 そのまま目を閉じた。 朝が来たのだ。 トロトロと眠って、目を開けると昼過ぎだった。 何もできない、ただ横たわるだけだった。 頭の所に、大きな毛玉がくっついている。 マンチ姫が自分の体をそわすように、くっつけて眠っていた。 いつもなら、飯、チュールとうるさいのに、うんともすんとも言わない。 温かな動物の体温は、自分が一人ではない事を再確認させてくれた。 私に何かあっても、マンチ姫を何とかしなくてはならないし・・・・ そう思いながら、眠った。 ズンズンズンズン、ドンドンドンドン 気持ち悪さと、みぞおちの違和感が、重層低音のように続く。 テレビも何も・・・つける気力がない。 室内は静寂だ。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加