魔法石の錬成修行・別の魔法石問題(便秘の話)

3/5
前へ
/5ページ
次へ
獣医さんは猫の腹部を触診すると、すぐに 「うんちが詰まっていますね。 自力で排出できないので、肛門からかきだしをします。」 待合室で待つこと、20分くらい。 呼ばれると、獣医さんがビニール袋に入っているころころのうんちを見せてくれた。 この猫は一月に1回程度、便秘、摘便を繰り返した。 救いなのは、摘便してもうちの猫様は、あまりショックを受ける感じではなかったことだ。 獣医さんによると、ものすごいショックを受ける猫ちゃんも多いらしい。 うちの猫様は、相当にずぶとかったのか・・ 猫だけではない。 高齢者は腹圧が弱いのだ。 特に寝たきりの高齢者は、排泄困難になる。 座位保持ができれば、トイレに座れるが、できなくなると寝た状態のまま排便になる。 下剤を飲ますと、具合が悪くなることも多い。 そうなると看護師さんが摘便の処置をする。 自力で排泄できないのは、とても大変なことなのだ。 本当にでなかったら・・ 誰にSOSを出せばいいのか・・・ とにかく、肛門直近の魔法石を砕かねばならないのだ。 私は立ち上がり、トイレから出てすり足でゆっくりと歩いた。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加