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「どうしたの?」
心配するアキの声。この声を独り占めできるだけでも嬉しい。…そうじゃなくて。あのことは伝えておかなきゃ。
「ひとつ提案なんだけど、つきあってることはしばらく秘密にしておかない?…理由があってさ」
僕はここ数日の出来事を話した。僕のことを好きだと言った女子が、アキへの嫌がらせでありもしない噂を流したこと。彼女を問い詰めて嫌がらせを止めるように言ったものの、恨みを買う可能性はゼロではないこと。大切なアキを守るためには、ほとぼりが冷めるまで秘密にしておく必要があると思ったのだ。
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