備忘録

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備忘録

気まぐれで始めたマッチングアプリ 住んでるところも遠い2人なのに 時が交差する 会いたい時に会えないのは嫌 つれなく返事をしたのに 「決めつける必要はないですよ」と優しい返事 普段なら言い返されただけで心が波立つのに すんなりと受け入れられた メールのやり取りも 出会ってからも楽しい 吸い込むように言葉が入ってくる 好きになるのに時間はかからなかった 軽く遊びで終わる予定が夢中になった でも所詮マッチングでの出会い 自分は好きになっても 相手は違う 私の知らない彼がいて 私の知らない別の相手がいる それを止める術をもたない 好きでいて 私だけ見て そんなことが言えたらいいのに 可愛くあなたが好き 言えたらどんなによかったか 思う気持ちに蓋をして あなたは多くの遊び相手の1人よと 好きじゃないふりをする 私の心を満たすのはあなただけ 欲しいのはあなただけ 悪い猫と遊んできたの? ふざけて聞く 気にしないふりをして 寂しくて泣きたくなる この想いに気がつかないでね 遊びのままでいい どうせ通り過ぎていくただの過去になるんだから 恋じゃないの ただの遊び 月灯も電気もいらない 目に宿る慕情を闇が包んでくれる 瞳を閉じて 溢れ出す想いに蓋をして
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