640人が本棚に入れています
本棚に追加
喫茶店を2人で出て、創さんはわたしに優しく笑い掛け、右手に触れ、ソッと指を絡めてくれる。
附属高校から歩いてすぐの、創さんが一人暮らしをしているマンションへ行く。
高校時代、バスケ部に入部したばかりの頃・・・
朝練に寝坊した創さんは、すぐに附属高校近くのマンションに引っ越した。
そんなことを思い出し、わたしはクスクスと笑ってしまう。
「ん?」
「創さんって、朝弱かったな~って。」
「じゃあ・・・」
創さんはわたしの右手にギュッと力を入れた。
「毎日起こしてくれる・・・?」
「え?」
「俺のこと、毎日起こしてよ?」
エレベーターを出て、創さんが部屋の扉を開ける。
「一緒に、住もうか・・・?」
そう言って、部屋の扉を閉めた・・・。
end.
最初のコメントを投稿しよう!