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喫茶店を2人で出て、創さんはわたしに優しく笑い掛け、右手に触れ、ソッと指を絡めてくれる。 附属高校から歩いてすぐの、創さんが一人暮らしをしているマンションへ行く。 高校時代、バスケ部に入部したばかりの頃・・・ 朝練に寝坊した創さんは、すぐに附属高校近くのマンションに引っ越した。 そんなことを思い出し、わたしはクスクスと笑ってしまう。 「ん?」 「創さんって、朝弱かったな~って。」 「じゃあ・・・」 創さんはわたしの右手にギュッと力を入れた。 「毎日起こしてくれる・・・?」 「え?」 「俺のこと、毎日起こしてよ?」 エレベーターを出て、創さんが部屋の扉を開ける。 「一緒に、住もうか・・・?」 そう言って、部屋の扉を閉めた・・・。 end.
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