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しばらく3人で笑った後、落ち着いてから創さんがまたお父さんに向き合う。
「実は私、友里さんの高校の時の副担任で・・・」
と、喋っている途中で、お父さんが、
「ああぁぁーーー!!!
部活の顧問か!!!!」
思い出したらしい。
「そうです、女子バスケ部の顧問でした。」
「そうかーーー!!!
友里が3年になってから部活もどんどん強くなってたし、何回か試合見に行ってたんだよな。
友里はスタメンじゃなかったけどよく試合出てたし・・・。
いやあ、友里を使うタイミングの上手いこと上手いこと!!」
急に機嫌の良くなったお父さんが、「ほら、座って座って」と創さんに椅子に座るよう促した。
「お母さん、お茶ね!」
「はいはい、今準備してますから。」
「あ!ビールにする?ビール飲む?
お母さん!確かビールあったよね?」
「あ・・・!いえ、今日はご挨拶に来たのでビールは・・・」
と、創さんが断ったら・・・
「いや、いいよ挨拶とか。
友里と付き合うんだろ?
いいよ、別に、顧問の先生とでよかったじゃん。」
急なOKが出て不思議に思い、創さんと顔を見合わせる。
そのタイミングで、お母さんがお茶と創さんが持ってきてくれたお茶菓子を持ってきてくれた。
「お母さん、アレだろ?
顧問の先生って、ほら。」
お母さんが笑いながらお茶を並べていく。
「高校の時、友里がずっと好きだった男だろ?」
お父さんの言葉に、わたしは固まった。
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