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卒業式が無事に終わり、お父さんとお母さんと写真を撮ったり、友達と写真を撮ったり別れを惜しんだり。
その時、よく通る声が、愛実とわたしを呼んだ。
「愛実~!!友里~!!」
振り返ると、そこには女子バスケ部のスタメンの子達。
あの卒業旅行以来だった。
「じゃあ、行こうか!!」
6人で、歩きだす。
電車で何駅か移動し、着いたのは附属高校。
既に沢山の袴姿の女の子や、スーツ姿の男子達がいる。
附属高校の先生達にも、大学卒業の報告をしにくる生徒が多い。
わたし達も校舎に入り、担任の先生やよくお世話になった先生達に挨拶をする。
大塚先生が、わたしに気付きフンワリした笑顔で来てくれた。
「久しぶりね、早川さん。」
「はい、お久しぶりです。」
そう言って、わたしの頬を両手で包み込む。
「おめでとう・・・。
大学卒業も、それから・・・ね?」
と、ニッコリ笑い掛ける。
「はい・・・ありがとうございます。」
創さんとのことを言われているのだとすぐに分かり、恥ずかしくなった。
「その笑顔、絶やさないように、これからも大切に育ててね?」
その言葉に、わたしは頷いた。
「友里~~!!」
愛実や他の子達に呼ばれ、大塚先生はわたしから手を離した。
「何か相談があれば、いつでも乗るからね?」
心強い言葉も貰い、最後に思いっきり笑いお礼を伝えた。
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