640人が本棚に入れています
本棚に追加
今更断れなくて、結局ついていくことになってしまった。
お店に着くと、先に学さんが席に座っていて、愛実を見付けると爽やかな笑顔で手を振ってくれた。
「ごめん、先にちょっと飲んじゃってた!
友里ちゃん久しぶり~!
相変わらず美人さんだね~!」
「学さん、もうすっかり酔っぱらってるじゃないですか!」
「もう、友里のこと困らせないでよ。
今何杯目なの?」
愛実と一緒に席に着き、愛実と学さんの絡みを微笑ましく眺めながらメニューを見ていく。
「悪い!遅くなった!!」
低い声が頭の上から聞こえ、思わずビクッとなった。
顔を見上げると、懐かしい顔がわたしを見下ろし驚いた顔をしている。
「早川?」
「吉岡先生、お久しぶりです。」
必死に挨拶をしたけど、絶対にちゃんと笑えてない。
どんな風に笑えばいいのかさっぱり分からない。
というか・・・学さん、わたしもいるって連絡してくれてないんだろうな。
「ビックリした!早川もいたのか!
お前もちゃんと連絡してこいよ!」
吉岡先生が学さんの肩を軽くパンチすると、学さんはニヤニヤしながら「サプライズ~」と言っていた。
最初のコメントを投稿しよう!