令井ショウタ

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令井ショウタ

5e4a046a-7bca-4b64-89e1-22d1d9531b83 「あっ!」 ショウタが、慌てて、涙を拭った。 そして、ばつが悪そうに、光に言った。 「……聞いてた?」 「うん」 光は、答えた。 ショウタは、頭を抱えた。 「うわ……。なかったことに……」 「出来ない」 光は、また、答えた。 「えーっと……」 ショウタは、言葉を探していた。 「言い訳も無駄」 光は、言い切った。 しかし、表情を緩めて、びしょ濡れのショウタに言った。 「とりあえず、着替えた方がいいよ。風邪ひいちゃう。うちのアパート、この近くだから、着替えを貸してあげる」 光と、ショウタは、光のアパートに着いた。 「クレージュアパート」という、二階建ての簡素なアパートだ。 光の部屋は、二階の端だ。 光は、ショウタを玄関に入れた。 光は、部屋からタオルを出して、ショウタに渡した。 ショウタは、それを受け取って、濡れた体を拭いたが、すぐにタオルはびしょびしょになった。 「パーカー、貸してあげる。上がって」 光は、言った。
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