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ここは江戸の町にある漬物屋。店は新しくでも商売は繁盛していた。
でも同業者に負けていた。そこで考え出したのがライバル店で漬物の折り詰を百八十四文で売っているのを知りならこちらは百八十文で売って、買ったお客にはこの店の娘と握手ができるということに決めた。それは旦那が思いついた考えだった。娘のおこうは始めのうちはいやがっていたが売り上げが飛躍的に伸びたので喜んでするようになった。おこうの握手会をするようになった。握手のための行列ができるくらいになった。
そんなある日「たくあんがないぞ」だんなは気が付いた。倉庫にあるはずのたくあんがなかった。
つい最近まで天秤棒をかついで漬物を売り歩いていたので地力の差が出ているのと、さらに大量にたくわんを盗まれたことが重なってだんなは気分悪かった。
おこうは握手会で出会ったお客に気にいられたようだった。おこうは気になっていたらしいが彼女の父親のだんなは気にしないふりをしていた。
それにしても犯人は誰だろうか。だんなは謎を解き明かしたくなった。
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