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 受診日の流れは決まっている。  まず最初に医師の診察を受け、問題なければ血液検査が行われる。その後、(えん)の場合はリハビリ室に行く。十時から十一時までリハビリを受けて会計、というのがいつものパターンだ。  だが、今回は違った。  リハビリに行った祖母を、まりえはいつも通り受付前の待合室で待つ。ジーンズの脚を組んで文庫本に没頭していると、外来看護師がやってきて言った。 「検査の結果について、先生からお話があるので、リハビリが終わったら教えてください」 「え。あ、はい……」  まりえは思わず、読んでいた文庫本を閉じて、バッグにしまう。  何だろう、と不安に思っているうち、祖母が戻ってきた。言われた通り、外来の受付に声をかける。するとそのまま第一診察室に通された。  橘医師から「どうぞ」と促されて、祖母を椅子に座らせる。  医師が言った。 「血糖値が三百ありました。入院しましょう」
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