新、呑兵衛・夏凛と缶助の酔いどれ探偵捕物控 伍 

56/74
前へ
/74ページ
次へ
「夏凛さん、社長さんに何を話していたんですか?」 大体の見当はついていたが一応聞いてみた。 「お爺さまとお婆さまに味方に付いてもらったのよ」 「そうですか!僕も心強いです」 社長と奥様が味方についてくれたら100人力だ 少し安心した僕だった。 ************************************** 「さて、まずはどうするかな? やっぱり会長に相談した方がいいよな」 「そうですね、夏凛のいちばんの力になって くれる方ですからね」 私は、すぐに会長に電話をした。 「会長!ご無沙汰しています、加瀬です」 「これは、加瀬社長!お久しぶりです、 急にお電話なんてどうされましたか.........? もしかして、夏凛のことですかな?」 「これは、これはさすが会長!察しがいい! 実はそうなんです、会長も今回のうちの会社の 名を騙った詐欺事件の事はご存知でしょう?」 「はい、知っています。夏凛が無事に 解決したと聞いていますが」 「そうなんです、それで私と家内で夏凛の 所に行って礼を言ってきたんですよ、 その時に......」 「もしかして、夏凛のお見合いの件ですか?」 「流石!会長解っていらっしゃる! 夏凛が本心を私たちに話してくれたんですよ」 「あの、助手の関谷くんのことですかな?」
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加