26人が本棚に入れています
本棚に追加
「お父さん!急に何をいっ......」
「謙蔵は、黙っていなさい!これは未来の
夏凛の婿殿になる男がどれだけ儂の力に
なってもらえそうか、それを見たいだけだから
夏凛の将来の婿殿には、世界を股に掛ける
貿易の仕事を任せたいと思っている」
男性陣の1人から
「それは、どのような仕事なのでしょうか?」
との問いがあった。もう1人の男性からも
「それでは私達は、ここでテストを
受けるという事でしょうか?」
5人の男性達はそれぞれ顔を見合わせていた。
「まあ、まあ、そう焦らないでチョット儂に付き合ってくれれば良いんじゃ」
お爺さまがそう言うとメイドさん達がそれぞれ男性の
前に水のような物が入ったグラスが3個ずつ置かれた。
そこで、お爺さまが
「目の前に置かれたグラスには3種類の日本酒
が入っている、それがこの日本酒。
そう言うとお爺さまの前に一升瓶が2本小瓶が1本
並べられた。
「その三つのグラスのひとつにこの幻の名酒と
言われる酒が入っておる、それを当てて
欲しいだけだ」
そう言って日本酒の小瓶を持ち上げた。
男性の1人が
「この事が会長のビジョンとどのような関係が
おありなのですか?」
最もな質問だ。
「儂は、この清流の国、日本の酒を、この美味しい
飲み物をもっと世界に広げたいと思っておる。
世界にはその国その国で自慢できる酒がある、
それに対抗する訳ではない、ただ日本と言う
美しい国にはこんなに美味しい物があると言う事を広めたいだけだ、だからその手助けを夏凛と一緒にしてもらいたいと思っておるだけじゃ、
これでは答えにならんかな?」
最初のコメントを投稿しよう!