新、呑兵衛・夏凛と缶助の酔いどれ探偵捕物控 伍 

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「謙蔵、缶助君はあれだけ呑んでもケロッとしておる 我呑辺家に相応しいとは思わんか? 彼の実家も加瀬社長の国際ホテルの食を 一気に引き受けたと聞いている。 我、グループの一員になったんだよ、缶助君も。 呑辺家に相応しい男になったよな、あとは 本人がしっかり勉強してくれれば良いんじゃないか? あっ!それと言っておくが、さっき日本酒を 世界に広めるなんて言ったがあれ、嘘だ! そんなことしても儲からん、 謙蔵と理恵さんは恋愛結婚だったよな、 なんで夏凛には好きな男と結婚させてやらんのだ? 彼の実家も立派なわがグループの一員なんだぞ、 相応しくないとかそんな事は言えないよな、 自分達だけ恋愛結婚して娘にお見合いを強制するなんて、酷い親だと思わんか? 儂だって女房とは好き同士一緒になった仲だからな もう、硬い事言わんで夏凛の好きにさせてやれ なあ、謙蔵、理恵さん」 私は缶助のそばに行き手を取りお爺さま2人のところに行き、お礼を言った。 「お爺さま、ありがとうございます」と...... そして両親のそばに行き 「父さん、母さん、缶ちゃんは立派に 呑辺家の後を継げます、私がそうさせますから どうか缶ちゃんと一緒になる事を許して下さい お願いします」 缶ちゃんも一緒に頭を下げて 「お願いします」と声を張り上げていた。 「ここにいた5人の候補の男達には儂から 角が立たんように言っておくから 安心していい」 「ありがとうございました」 2人で声を揃えて皆にお礼を言った。
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