新、呑兵衛・夏凛と缶助の酔いどれ探偵捕物控 伍 

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「さて、缶助君、君にはまだ仕事が残ってるぞ! 儂達と一緒に呑む事だ! 儂より先に潰れたら、夏凛との事は無しということで いいかな?」 「お爺さま!酷い!!缶ちゃんはもう既に 一升くらい呑んでるのよ!」 「そんなの、年齢のハンデだ!儂の方が 年寄りだからな、君の実家から美味しい酒が たんまり届いとる、好きなだけ呑めるぞ! この幻の名酒もな」 「はい!望む所です、夏凛さんの為に 僕は負けません!お爺さま、お義父さま、勝負です」 「関谷君、君がお義父さまなんて言うのは まだ早いぞ、私はまだ許した訳じゃない」 「いえ、許して頂きます!僕は夏凛さんの為に 一度死んでいますから!でも僕は不死身です お爺さま、お義父さまには絶対に 負けません!」 「缶助君よく言った! よし!!ドンドン持って来なさい! 今日は潰れるまで呑むからな」 それから1時間が過ぎた。 缶ちゃんもだいぶ酔って来ている。 だけど、父さんが1番先にダウン。 次にお爺さま(加瀬社長) 実家のお爺さまももうヘロヘロ、缶ちゃんも だいぶ酔ってはいるがまだ呑もうとしていた。 そこで、お爺さまが 「酒だ!酒持ってこ......」と徳利を持ち上げた所で バタっとテーブルに突っ伏した。 それを見ていた、缶ちゃんが 「やっら〜、かりりんさん!僕がかりましらじょ!」 と言いながら、そのまま後ろに倒れた。 缶ちゃんが倒れた横には 空の一升瓶が10本近く鎮座していた。 私はすぐに缶ちゃんのそばに行き、 ボーイさん達に缶ちゃんを抱き抱えさせて お婆さまと母さんにおやすみなさいと 挨拶をして、缶ちゃんを私の部屋のベッドに 寝かせ私はりんちゃんと缶ちゃんの隣で 添い寝させてもらった。
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