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私の為にこんなにボロボロになるまで
呑み続け、私も勝てなかったお爺さまに
呑み勝ってしまった。
私を死ぬ気で守ってくれた彼、今度は
私が彼を助ける番、彼が会社を引き継げるくらいに
なるまで、私がサポートする、
でも、『NPD』はもう少し続けようね
缶ちゃん。
私はそう言って缶助のほっぺにキスをした。
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窓から朝の光が差し込んでいる。
ふと胸の辺りに何かの感触............。
眠い目を擦りながら胸の辺りを見ると
手のような物が見えた。
その手の元の方を見ると寝ている缶助の顔が見えた
缶ちゃんが私の胸を触っていた。
驚いて手を払い除けようとしたが子供のような
缶助の寝顔を見たら、このままでいいか。
なんて思ってしまった。
私がそのままにしていると、りんちゃんが
私と缶ちゃんの間に潜り込んできた。
そのせいで缶ちゃんの手が離れた。
少し残念なような、よかったような......
私は寝る前にスエットに着替えていたのだが
缶ちゃんは、スーツのスラックスに
ワイシャツのままで寝ていたのだった。
それによりスラックスはヨレヨレになっていた。
思わず脱がそうかとも思ったが、
クリーニングに出せばいいかと思い直し
脱がすのをやめた。
時計を見ると8:00ちょい過ぎ、
そのまま、食堂へりんちゃんと向かう。
テーブルには、お婆さまおふたりと母さんが食事を
していた。
「おはよう御座います」
と言いながら私も席についた。りんちゃんは
私の横で行儀良くお座りをして何かくれるのを
待っているようだった。
「あら、とてもお利口ね、キチンと待つことが
出来るのね」
と母さんが言うと満面の笑顔で母さんの横に行き
尻尾を振りながらお座りをした。
そこに私の朝ごはんとりんちゃんのご飯が
運ばれて来た。
リンちゃんのご飯を運んできたのは、昨日りんを
預けたボーイの人だった。
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