新、呑兵衛・夏凛と缶助の酔いどれ探偵捕物控 伍 

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私の為にこんなにボロボロになるまで 呑み続け、私も勝てなかったお爺さまに 呑み勝ってしまった。 私を死ぬ気で守ってくれた彼、今度は 私が彼を助ける番、彼が会社を引き継げるくらいに なるまで、私がサポートする、 でも、『NPD』はもう少し続けようね 缶ちゃん。 私はそう言って缶助のほっぺにキスをした。 ************************************** 窓から朝の光が差し込んでいる。 ふと胸の辺りに何かの感触............。 眠い目を擦りながら胸の辺りを見ると 手のような物が見えた。 その手の元の方を見ると寝ている缶助の顔が見えた 缶ちゃんが私の胸を触っていた。 驚いて手を払い除けようとしたが子供のような 缶助の寝顔を見たら、このままでいいか。 なんて思ってしまった。 私がそのままにしていると、りんちゃんが 私と缶ちゃんの間に潜り込んできた。 そのせいで缶ちゃんの手が離れた。 少し残念なような、よかったような...... 私は寝る前にスエットに着替えていたのだが 缶ちゃんは、スーツのスラックスに ワイシャツのままで寝ていたのだった。 それによりスラックスはヨレヨレになっていた。 思わず脱がそうかとも思ったが、 クリーニングに出せばいいかと思い直し 脱がすのをやめた。 時計を見ると8:00ちょい過ぎ、 そのまま、食堂へりんちゃんと向かう。 テーブルには、お婆さまおふたりと母さんが食事を していた。 「おはよう御座います」 と言いながら私も席についた。りんちゃんは 私の横で行儀良くお座りをして何かくれるのを 待っているようだった。 「あら、とてもお利口ね、キチンと待つことが 出来るのね」 と母さんが言うと満面の笑顔で母さんの横に行き 尻尾を振りながらお座りをした。 そこに私の朝ごはんとりんちゃんのご飯が 運ばれて来た。 リンちゃんのご飯を運んできたのは、昨日りんを 預けたボーイの人だった。
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