12月3日

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12月3日

 前日の2日は、ネリネと別れたのち、直ぐに家へ帰った。そしてただ、あの本ばかりを眺めていた。  この日は出勤日だった。しかし目覚まし時計をセットしておいたのにも関わらず、寝坊をしてしまった。なぜだろうと思ったが、僕にはそのわけを解明する時間なぞ存在しなかった。  それは勿論、会社に遅刻するからだった。  案の定、僕は遅刻をしてしまった。  僕は仕事をしようと思ったが今朝のことが気にかかって、手がつかなかった。僕はふと、あさのかけらとは、僕が寝過ごしてしまった時間ではないだろうかと思い至った。考えれば考えるほどあの本のことが気になった。  僕は帰宅後、あの本の次の頁をあぶってみた。すると、現れたのは、「あなたのけんりょくのよんぶんのいちをうばいます」と書いてあった。
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