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真っ赤なドレスと真っ赤なファーの上着で電車に乗った・・・。
色んな人からの視線が凄かった。
それは私の格好だけではなく、隣にいる天野が私の腰にしっかり腕を回し・・・何度もキスをしてきたから・・・。
恥ずかしかったけど、この7年間の辛さに比べたら幸せな恥ずかしさ。
真っ赤なドレスで嫌でも目立つのでもう諦め、天野の好きにしてもらっていた・・・。
そして天野と弟4人が住むマンションに到着すると、リビングには弟4人が今日もゴロゴロしていた。
そこに“ママ”まで加わっていて・・・
「“ママ”がこっちにいるの珍しいね!!」
「さっき“秘書”からメッセージが届いたからこっちに来たの。
あの男をアヤメが殺しちゃったんだって?」
「「「「アヤメすげ~!!」」」」
“ママ”の言葉に弟4人がゴロゴロしながらも面白そうにそう言った。
この4人は当時のことは何も覚えていない。
でもあの男が何度も我が家に押し掛けてきたことは覚えているから、弟4人にとってもあの男は危険人物だった。
天野が弟4人に怒りながらスーツのジャケットを脱ぎ、散らかっているリビングやキッチンを片付けていく。
そんな中で“ママ”と私にホットコーヒーまで出してくれた。
“ママ”と久しぶりにテーブルに着き顔を合わせ、2人でホットコーヒーを飲む。
クラブでは会っていたけど会社を立ち上げてからは一人暮らしを始めていたし、“ママ”とは生活リズムも違うから全然会えていなかった。
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