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これには驚き過ぎて・・・。 今まで生きてきた中で1番の驚きで・・・。 天野の“彼女”ではなかったと誤解してしまった時以上の驚きで・・・。 天野のお母さんも完全に挙動不審になっている・・・。 でも“社長”は照れたように笑い、天野を見た。 「入籍してもいいのかな?」 「早く入籍しろって昔から言ってただろ。 遅すぎだろ、母ちゃん50になったぞ? 子ども今から頑張れるのかよ?」 「子どもはもういるからな。」 “社長”がそう言うと、天野のお母さんが挙動不審になりながらも何度も頷く。 「沢山いすぎて・・・!! 一生分どころか、次の人生分まで子育てもしたから・・・!!!」 「母ちゃんはそうかもしれねーけど、“社長”はいいのかよ?」 「俺も小学校3年生からずっと子育てしてきてたからもう充分。 それに・・・まだ大学生の4人も残ってるから。」 普段の家事やお世話は天野がしているけど、天野のお母さんも“社長”もここによく来て大学生4人組には何かと言ってくれていたのは知っていた・・・。 そして、“社長”が大学生4人組に笑いながら聞いた・・・。 「母ちゃんと俺、ここに住んでもいい?」 そしたら、大学生4人組がニヤニヤと全員で同じ顔をしながら・・・ 「「「「いいわよ!!」」」」 と、未だにたまに出るお兄ちゃんの口調を真似して答えていた。
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