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親と共有ってそりゃないだろう。携帯なんて赤ちゃんでもなければ一人一台当たり前のように持っていると思っていたが俺の知らない世界もあるもんだ。
「それに何かあればみんな晃河に連絡して晃河がうちに来て教えてくれていたんです。ああ、晃河って言うのは近くに住む家族みたいな子なんですけど」
彼氏を通り越して家族。
「すみません。ペラペラと。どうでもいいですよね。えっと、どこにQRコードがあるのでしょうか?」
俺の手元を興味深そうに覗き込む。
「同期と連絡先交換していないのか?」
「晃河から危険だから余程のことが無い限りやってないって嘘ついて断れって言われていまして、設定も晃河にお願いしたのでよく分からなくて。それに連絡先交換用SNSを作ってくれたのでそちらの方で聞かれた方とは交換させていただきました」
束縛系彼氏か。SNSも十分危険だとは思うがきっとアカウントごと監視されているのだろう。
何も知らず相手に服従するなんて愚かな奴だ。
「俺はSNSじゃなくて良いのか?」
「余程のことだと判断しました」
何故かどや顔で言われた。
一体どういう意味だと聞きたいが、なんだかドツボに嵌りそうなのでやめるとしよう。
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