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日曜日は勉強会の日になった。
柿谷先輩は妹ちゃんと弟くんを連れて、私の家にやって来て、ひたすら私と教科書を並べた。
「いんすうぶんかい?」
「数学はもう捨てましょうか??」
「いや、簡単なものだけ。要点だけ教えてくれ」
「基礎をしっかり理解しないと解けないですよ」
「じゃあ基礎から」
「割り算できます?」
「わりざん?」
「ウソでしょ」
「……ウソだよ。少しは分かるよ」
「少しだと難しいです!」
「お兄ちゃん怒られてるー」弟くんが柿谷先輩を指差して笑うと柿谷先輩は弟くんを睨み付けて言い返した。
「ひらがなの"を"書けないやつが何か用ですか?」
蟹川家は週末だけとても賑やかになった。
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