Drive with you

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優介は結構嫉妬深い。束縛するタイプではないけれど、やたら心配性というか…とにかくちょっと……面倒くさい。 「何かあったらどうしよう、俺もう生きていけないんだけど〜!」 「あーもう!しつこいっつーの!マジで何もないから!これ以上言ったらお前のこと嫌いになるぞ」 「そ、それは嫌だーー!!」 そう言って大げさに頭を抱えて項垂れる優介の様子に呆れつつ、俺は小さくため息をつく。何かこれじゃあ俺が悪いみたいじゃないか……。 「…あのな、心配してくれるのは悪い気しねぇけど…俺、そこまで信用ねえ?これでも一応、コレ早く見せたくてすっ飛んできたつもりなんだけど」 優介の顔の前にぐいっと右手を突き出し、免許証を見せる。するとようやく頭が冷えたらしく、優介は「ごめんね」と言って申し訳なさそうに頭を掻いた。 俺のこと、好きすぎだろ… …そんな風に思うのは自惚れだろうか。 だけど、こんなにも大切に想ってくれるのは素直に嬉しいと思う。きっと、優介だから余計に。
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