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「あの、全く意味分からないです。そもそも僕、チェーン帝国の一庶民に過ぎませんし……。多分、人を間違えていると思いますよ?」
まあもちろん、そんなことをいきなり言われても困るし、理解できるわけがない。だから僕は、思いっきり首を横に振りながら家に逃げ帰ろうとした。
だが、あの三人組は僕を逃がしてくれなかった。なんと、扉が閉められる寸前に足を滑り込ませ、強引に中に入ってきたのだ。
「国王陛下、ご無礼をお許し下さい。ですが、どうやら事情をご存じないようなので、ちゃんと説明させて頂きます。」
僕を取り囲みながら、こいつら、もといグラン王国の官僚達は懇切丁寧に、何故こうなったかを語り始めた。
「……つまり、僕はほんの少しだけ王朝の血を引いていて、王位継承権を保有している、と。」
「はい、王位継承順位856位でいらっしゃいました。」
「で、あの隕石のせいで、僕より前の855人が全員亡くなった、と……。」
「誠に残念ですが、その通りでございます。」
その言葉を聞いて、僕の顔からさっと血の気が引くのを感じた。
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