昭和警察

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炎は受話器を掴み取り、サングラスの奥の眼光を鋭くした。 「何? 泥棒?」 部下たちが炎のただならぬ声を聞きつけ、そのまわりに集結した。炎は受話器を置き、部下一同――彼らは団員と呼ばれる――を見渡した。 「青葉町で盗難事件が発生した。犯人は目撃情報により窃盗常習犯の金田小五郎と思われる。令状が出るのを悠長に待ってなどおれん。さっそく急行するぞ」 団員たちは「押忍」と叫び、磨き抜かれたマグナム拳銃をそれぞれつかみ取ってスカイラインRSターボに飛び乗った。炎ヤマトはレミントンM870ポンプアクション式ショットガンを携えながら改造フェアレディZに飛び乗った。 三百馬力を誇るツートンカラーの改造パトカー軍団は一般車両を蹴散らしながら、窃盗常習犯の金田小五郎のアパートへと急行した。
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